エアコンの湿度戻りについて

まえがき

エアコンクリーニングの後、おそらく殆どの業者さんが行うのが「送風運転」です。
ファンを回してエアコン内部を乾燥させます。

この時、機種によっては「送風」機能が付いていない場合があります。

「送風」が無い機種の場合にどうするかといいますと、橋本ハウスクリーニングの場合は「暖房運転」を「低い温度設定」で行います。そうすることによって、室外機が止まり「送風状態」になります。
「冷房運転」を「高い温度設定」で行っても「送風状態」になりますが、この場合、機種によってはファンの回転を停止してしまうので、暖房運転の方で対応させていただいております。

先日、お客様からこんなご質問をいただきました。

お客様
お客様

冷房を停止した後、エアコンの内部を乾燥させたくて送風運転しているのですが、エアコンから出る風の湿気が凄いんです。故障とかではないですか?

問題

エアコン内部を乾燥させるのは、エアコンのカビ対策としてはとても良いのですが、それでは「送風運転」で乾燥したエアコン内部の湿気はいったいどこへ行くのでしょうか?

正解

室内に戻ります。

湿度戻り

冷房時に熱交換器のアルミフィンは、とても冷やされて室内の湿気が結露します。
その状態で送風運転をすると結露した水分がドレンとなって落ちる前に湿度の高い風になって室内に戻されます。

これを「湿度戻り」といいます。

サーモオフ

この「湿度戻り」は冷房時にも起こります。
エアコンには「サーモオフ」という機能が搭載されていて、冷え過ぎを防いでいます。
冷房時に設定温度に達すると「サーモオフ」で室外機が止まり「送風状態」になります。この時、前述した「送風運転」と同じ状態となり、エアコンからは湿度の高い風が出ます。

冷房湿度戻り防ぐ方法

①設定温度を下げる
②風量を弱くする
③運転を停止する
などの対策がありまして、室温28℃設定こそ「正義」という風潮の中で、設定温度を下げたくない気持ちは理解できなくもないのですが、設定温度の28℃に達しているのだから運転を停止すればいいだけなんです。この時、内部クリーン機能が付いているエアコンでは内部クリーン運転が開始されますので、それも停止しましょう。
※お部屋に人が居なくなる時に、内部クリーンや送風運転をしておけば問題ありません。

と、エアコンの「湿度戻り」について、ご理解いただけましたでしょうか?
各メーカーさんのサイトにも同じような記載があるのではないかと思いますが、この「湿度戻り」という現象を回避するために「再熱除湿」という機能が搭載されたエアコンもあります。
あと、湿度戻りさせないために、設定温度に達して室外機が止まったらファンの回転も止めてしまう機能が搭載されたエアコンもあります。

まとめ

「まえがき」で記載した内容ですが

「冷房運転」を「高い温度設定」で行っても「送風状態」になりますが、この場合、機種によってはファンの回転を停止してしまうので、暖房運転の方で対応させていただいております。

の部分は、つまり、機種によっては「湿度戻り」を防止する機能が付いているということです。

また、冷房時に湿度戻りが起こってしまったとしても、それは故障ではありません。むしろサーモオフが正常に作動しているから起こってしまう現象であるということをご理解いただけますと幸いです。

タイトルとURLをコピーしました